元気、喜び、幸せ、愛 歌にのせ届けたい ウクライナ人の歌手オクサーナさん 10月に文京で祖国支援リサイタル

2024-09-24     HaiPress

10月に公演を開くオクサーナさん=国立市で

日本で活動するウクライナ人オペラ歌手、オクサーナ・ステパニュックさんが10月、東京都文京区でウクライナ支援ソプラノ・リサイタルを開く。ロシアのウクライナ侵攻から2年半が経過。祖国や世界の平和を願い「私の歌には元気、喜び、幸せ、愛が全部入っている。皆さんにエネルギーを届けたい」と公演へ意気込む。(長竹祐子)

オクサーナさんは国立ウクライナ・チャイコフスキー音楽院声楽科・器楽科を首席で卒業し、2003年に初来日。都内に拠点を置き、国際的なオペラ歌手として活動している。

攻撃で破壊され積み上げられた車の前に立つオクサーナさん(2022年、キーウ郊外で、本人提供)

ウクライナ中部の村で暮らす両親とは毎日連絡を取り、安否を確かめている。侵攻から約半年後の22年9月、「どうしても会いたい」との思いが募り、両親の住む実家や学生時代を過ごしたキーウ近郊を訪れた。そこで見たのは焼け焦げた車、ロシアの戦車、破壊された建物-。慣れ親しんだ街の変わり果てた様子にショックを受け「しばらく言葉が出なかった」と振り返る。

日本国内での支援に感謝し「戦闘がなかなか終わらず、ウクライナの復興は大震災と同じくらい長い時間がかかると思う」と心を痛める。プロの音楽家として「平和を祈るだけでなく私は活動し、ポジティブに明るい未来を開きたい」。全国で精力的に公演を開き、「100年に1人の奇跡」と評される自慢の「3オクターブ半」の歌声を届けている。

10月の公演は「キーウ鳥の歌」などのウクライナの音楽とともに、「星に願いを」「慕情」「踊り明かそう」など著名な映画やミュージカル曲を披露する。

公演は10月6日、文京区の文京シビックホールで。午後1時開場、1時半開演。全席自由、3千円。予約や問い合わせは及川音楽事務所=電03(3981)6052=へ。


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