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LINEで診療、処方、決済まで 東大医学部3年生の医療ベンチャー「オクスリープ」 経営と学業の二刀流
2024-10-20 HaiPress
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オンライン診療から薬の処方、決済までをLINEで完結するサービス「オクスリープ」。東京大医学部3年の杉浦蒼大(そうた)さん(22)が昨夏、インターン先の研究所で知り合った医大生らと同名の医療ベンチャーを立ち上げ、9月からサービス提供を開始した。「誰ひとり取り残さない医療をモットーに掲げ、医師を目指す道と両立をしたい」。会社経営と学業の二刀流を誓う。
「オクスリープ」設立への思いを語る代表取締役の杉浦蒼大さん=千代田区で
◆「コロナで留年」東大を訴え、起業も決意
起業のきっかけの一つは、大学2年の春に新型コロナウイルスに感染し重症化、必須科目の授業を2度欠席したため留年したことだ。処分の撤回を求め大学を提訴し最高裁まで争ったが、敗訴が確定した。訴訟の最中に、「患者さんには、さまざまな事情がある。病院に行けない状況にある患者さんの思いに応える医療を届けたい」と起業した。
診療対象は、自由診療の男性型脱毛症(AGA)と勃起不全(ED)。クリニックの医師が予約時間にオンラインで応対、必要に応じて院内で処方薬を梱包(こんぽう)、発送する仕組みだ。システム開発は、創業メンバーの広島大医学部6年の吉村弘記さん(26)が行った。
望まない妊娠を防ぐ緊急避妊薬(アフターピル)も年内に開始し、東京23区と大阪市内で即日配達する準備を進めている。顧客ニーズ把握のため、新宿区内の繁華街で聞き取り調査を継続中だ。将来は、発熱時の解熱鎮痛剤の処方など保険適用になる内科の診療を視野に入れる。
医療現場での学びは多く、視察を重ねる度に試行錯誤を繰り返した。「仲間や支援者に恵まれ、訴訟も起業もここまで来た。学業との両立は大変だが、必ず成し遂げる」(市川千晴)
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